2011/7/25 〈影媛〉初演間近 | 好雪録

2011/7/25 〈影媛〉初演間近

大変ご無沙汰をいたしまして、洵に失礼申しました。

毎年、この時期には学務が重なり、ことに近年は文科省の「指導」で講義日数が激増したものですから、7月一杯は前期の追い込みで実に目の回ることがございます。
大学の講義と申すもの、必ずしも、回数を多くこなせばよい、というものではありません。
その結果、梅雨明け炎暑となっても前期日程が終わらず、要らざる教室冷房で電力を消費するばかりであります。

ほとんど2ヶ月ぶりに批評の項、とりあえず今月の歌舞伎批評を上網しました。
ご興味の向きは高覧を願います。

さて、馬場あき子さん作、迂生補綴の新作能〈影媛〉、稽古進行中であります。
本日の午後も通し稽古、中々のまとまりと内容と自負しております。
補綴の経緯は国立能楽堂で当日発売の特別パンフレットに寄稿致しました。
現在のところ、稽古段階ですので概算ですが、〈影媛〉一番を通して100分程度。これから数日、もう少しテンポを上げるつもりでおります。

なお、予告しておりませんでしたが、7/29,7/30の両日とも、初めに馬場さんのお話(20分)、その後20分の休憩を挟み、〈影媛〉上演という運びになりました。
〈影媛〉の前段は〈御田〉のような狂言仕立て。後段は純然たる能の形式です。
全体の構成、囃子事、面・装束等、すべて古典的な能の様式を元とし、その編成・構成に新味を出したところに今回の新作・補綴の意味があるかと思います。

ご興味の方々には、是非ご一見を願いたく思います。

2011年7月25日 | 記事URL

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