ちょっと時間があったので、馴染みの酒場へ。
狭い店だからどうかと思ったが、案の定、雪催いの寒い夜だというのに満員の様子。
店主の弾くピアノに合わせ、聴き知った常連の売れない歌手が半分自棄になってピアフの「ミロール」をがなり立てているのを、みんなして囃し立てる大騒ぎが道まで聴こえる。
「あー、これじゃ暫くダメだ」と、別の店に回った。
こうした取るに足らない一瞬に何とも言えない価値を、私は見い出す。
人は何のために生きるのか、ということをふと思うのも、こうした時だ。
2012年2月28日 | 記事URL