2012/4/29 観世清和〈阿古屋松〉第2日目 | 好雪録

2012/4/29 観世清和〈阿古屋松〉第2日目

イチハツの花が日々さかんに開き、群れ咲く浅紫が美しいこと、この上もない。

本日は国立能楽堂特別企画公演・世阿弥自筆本による復曲能〈阿古屋松〉の、第2日目の上演を見た。

型も手順も一昨日とほとんど変わらず、上演時間もキッカリ2時間とやはり同一。
それだけ丁寧に作り込まれ、よくよく演者の身についた出来ばえであって、その点のみを採り上げても称賛に値する成果である。
装束の色目は一昨日と変わった。前シテの小格子厚板は初日と同じ濃灰色だが、水衣は渋い萌黄色。面は近江の三光尉。後シテの狩衣は明るい萌黄地に紫色の浮線綾。指貫は同じく紫。面は初日と変わらず氷見の腰巻尉で、これは変わり面とは言っても皺尉・舞尉の類面で雅品を具え、遠目に見るとさらに人間味が勝るようだ。

当公演の批評は別途、外部からの依頼で5月初旬にお目に掛ける予定になっているので、その際には改めて告知させて頂きます。

2012年4月29日 | 記事URL

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