私は落語は、まったくと言ってよいほど聴かない。
だが、嫌いなわけでは、決してない。
これはもう、映画などと同じで、凝りだしたらキリがないことが知れてある。
現在ちゃんと見聴きするよう心掛けているものでも手一杯なだけに、これ以上の「色気」を出さぬよう自制している。
それでも、志ん朝が生きていたころ、寄席には折々足を運んだ。
彼が死んだあと、これまた亡くなった談志を聴いたのが1回。
その次がこの夜の会、ということになる。
2012年8月29日 | 記事URL
お蔭さまで、全7回にわたり開催した池袋コミュニティカレッジの講座が終了。
梅若玄祥、山本東次郎、富田清邦、山勢松韻、それぞれの分野で現在およそ考えられる最高の演者をお招きし、貴重な実演をご披露頂いた。
この場を借り、出演各位、およびご来聴の方々に、改めて御礼申し上げます。
2012年8月27日 | 記事URL
のちほど時系列で遡って記しますが、去る21日(火)夜に路上で転倒し不慮の負傷。
別メディアで知られた一部の方にはご心配をお掛け致しました。
幸い、快方に向かっております。
私事はともあれ、表題は来年4月に帝国劇場で初日を迎えるミュージカル〈レ・ミゼラブル〉新演出版についてである。
2012年8月24日 | 記事URL
先月、めぐろパーシモンホールで開幕し、その後、広島や甲府を巡演した東宝ミュージカル〈ミス・サイゴン〉が、いよいよ本格的な初日を東京・青山劇場で迎えた。
公的には全日程完売の景気である。
これに気を良くして「再来年は帝国劇場で」などという声も聞こえてこないわけではないが、定員1,200席の青劇と1,897席の帝劇とでは30回も公演すれば2万人の動員が加わるわけだから、なかなかそう簡単に柳の下ともゆくまい。
2012年8月22日 | 記事URL
横道萬里雄氏が去る6月20日に95歳で逝去していたことが、昨日、初めて報道された。
戦後の国文学研究において、能の分野に横道氏と表章氏と、2人の碩学が輩出したことは極めて大きい。
誤解を恐れずに断言するならば、現在、日本學士院会員になっている国文学の研究者、『源氏物語』研究の秋山虔氏や『新古今和歌集』研究の久保田淳氏には、それに匹敵する研究者が必ず将来も出るだろうと思う。
横道氏や表氏の場合、どうだろうか?
天野文雄氏や竹本幹夫氏ですら比肩はちょっと、と思わせるほど大きなものが、この2人にはあったのではなかろうか。
戦後の社会的状況がさまざまな点で能楽研究に有利に働いたことが、この2人の力量に追い風となったことは確かである。
だが、「チャンスに恵まれるから才能が伸びる」のではない。
まさに、「偉大な才能は、偉大なチャンスを呼びを込む」ものだと、この2人の偉業を思うにつけて、私はつくづくそう思う。
2012年8月17日 | 記事URL
「いつでも見られるから、いつ見てもいいや」と思うがために、結句、見ずに済ましているというような舞台って、ないだろうか?
私にとってミュージカル〈ラ・マンチャの男〉がそうだった。
今宵、はじめて見て、ただただ感服という以外、ない。
この演目に関する限り、九代目松本幸四郎は歴史に残る名優である。
2012年8月16日 | 記事URL
一昨日は実に呆れ果てた海老藏の〈伊達の十役〉に辟易。
昨日はここにも記した大松嶋との「再会」のあと、夜は六本木で原田優一のライブ観覧。
盆中とて、本日は「ご静養」である。
で、ふと思ったのは「香盤(香盤表)」の由来について。
演劇関係者には周知のとおり、「香盤」とは上辺に場割、左辺に出演者名を記し、交差する枡=各場面ごとに当該役者出演の有無や扮する役名を書いた舞台進行表のことである。
試しに調べると、語源について諸説紛々、一定していないことに気付かされる。
以下、簡単にその是非を考証してみた。
2012年8月14日 | 記事URL
本日、所用にて三宅坂・国立劇場へ。
ぶり返した残暑の日中、足の便のあまり良くない(私はこの劇場が正直あまり好きでない)場所とて、よほどのことがない限りこんな日には赴かないのだが、まあ、仕方がない。
2012年8月13日 | 記事URL
現在、日盛りの午後2時前。
午前中は一面に雲が覆ってイヤな蒸し暑さだったが、いつの間にやらすっかり晴れ渡った青空になり、こうなるといくら暑くともゴキゲンである。
風が時おり吹き渡る夏の晴天、私は大好きなのだ。
ただ、遠くには入道雲が真白く湧き立っているから、今日はひょっとすると夕立が来るかもしれない。
2012年8月 2日 | 記事URL
何の変哲もない姓名だから、能に関心のない人にとっては正直「誰?」という感じであろう。
大倉流小鼓方の北村治が昨日、75歳で亡くなった。
2012年8月 1日 | 記事URL