2011/1/27 文化庁芸術祭賞贈呈式 | 好雪録

2011/1/27 文化庁芸術祭賞贈呈式

久しく書き溜めていた玉三郎〈阿古屋琴責〉評を、ようやく上網しました。
かなりの長文となりました。

一昨日の1月25日、一ツ橋の如水会館で平成22年度芸術祭賞贈呈式があり、審査委員として参列した。
今回は山本泰太郎氏が〈月見座頭〉で演劇部門優秀賞を受賞。審査員間でも異口同音に評価の高い成果だった。

各自の業績がそれぞれ紹介されたあと、文部科学大臣の手から一人ひとりに賞状が手渡される。放送に関わるジャンルの、ある作品の番になった時、壇上に立っていた代表者が是非にと仲間を呼び上げ、共に表彰を受けた。心温まる、美しい光景だった。

放送・映像の世界では、グループで企画を立て、何人もの手で作品を作り上げてゆくことが常である。集団としての職人意識が高い世界だ。
その中で、栄誉を受けるべきは一人ではない。この時の代表者は、特に功績のあった仲間を呼び上げずにはいられなかったのだろう。

放送・映像ばかりではない。
本質的な意味で、たったひとりの力で創り上げられる藝術作品など、実はないはずである。

2011年1月27日 | 記事URL

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