2012/5/30 地声は嗄れる | 好雪録

2012/5/30 地声は嗄れる

またも水曜日。ヤレヤレ。

さほど大人数のクラスは担当していないので、大学の講義で私はマイクを使わない。
水曜日は4コマの講義が続き相当に酷使するのだけれど、今時分は空気の関係か、ノドの調子は比較的良いほうである。
それでも、シロウトの哀しさ、ちょっとしたことで翌日まで響くほど声が嗄れることもないではない。何だかんだ言って1987年以来四半世紀の教壇経験でもこのテイタラクである。

昨日の玄祥氏のような巧んだ声技と、私のようにただ声を張り上げ講ずるばかりと、あまり相関関係はないのであって、むしろ、講話を事とする者は地声が強く太ければその特性が助長されるだけのような気もする。私も比較的そうした声なので、経験上そんなことを思う。

ただ、例えば歌人の馬場あき子さんのように、やはり馬場さんも地声がお太いほうだが、齢を重ねて声の貫録が増し訴求力が高まることはある。それにしても、これは個人個々が巡り合わせの僥倖のようなものだから、やはり修錬され叩き上げられた謡の力と同日には語れないかもしれない。

夏季休暇まで2ヶ月。
果たして、持つであろうか......。

2012年5月30日 | 記事URL

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