2012/12/21 KAAT舞台芸術講座「ふたつの隅田川」打ち合わせ | 好雪録

2012/12/21 KAAT舞台芸術講座「ふたつの隅田川」打ち合わせ

活動予定欄に記載のとおり、明けて1月13日(日)午後2時からKAAT神奈川芸術劇場での舞台芸術講座でお話しすることになっている。今回は来年3月同劇場の企画公演「隅田川二題」(清元〈隅田川〉による舞踊+ブリテンのオペラ〈カーリュー・リヴァー〉)に伴う、連続講座第1回「ベンジャミン・ブリテンと能〈隅田川〉」と題するもの。

本日、講座でご一緒するブリテン研究が専門の音楽学者・向井大策さんに、このオペラを指揮する若手指揮者・角田鋼亮さんを交えて、簡単な打ち合わせを行なった。私は45分の持ち時間に能の話をすればよいので打ち合わせの必要もないほどなのだけれど、こうして事前に他ジャンルの方とお目に掛かり、作品や企画に関わる色々なお話を伺っておくのは極めて有意義であり、初対面のご両人とも実に熱心な、才気のある方々で、まことに頭が下がった次第である。

ブリテンのオペラといえば〈ピーター・グライムス〉、だろう。
私は1979年の9月、英国ロイヤル・オペラの初来日公演において、コリン・デイヴィス指揮、タイトル・ロールはジョン・ヴィカーズで「極付」と呼ばれた舞台を見ている。その後経て、数年前にヴィーンで聴き、去る10月は新国立劇場オーブニング公演でも接しているのだが、よほど相性が悪いかして、これまで一度も心の底から楽しんだことがない。
〈カーリュー・リヴァー〉を実際に見聞した経験はこれまでないから、今回は勉強のつもりで稽古の段階から見学させて頂き、向井さんや角田さんの薫陶よろしきを得て、来年は生誕100年(彼は実に「大正生まれ」なのだ)を迎えるベンジャミン・ブリテンの蘊奥に、少しでも近づきたいと願っている。

2012年12月21日 | 記事URL

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